ハワイのプレミアムジャズクラブ、ブルーノートハワイに、
上原ひろみ:トリオプロジェクト・フィーチャリング・サイモン・フィリップス
2017年3月14日から18日
チケット価格:45ドル&35ドル
公演時間:6:30PM(開場5:00PM)&9PM(開場8:30PM)
日本は以前から龝吉敏子、小曽根真、大西順子ら素晴らしいジャズピアニトを生み出している。そして21世紀に入った今、上原ひろみこそがその流れを継ぐ最新のピアニスト兼作曲家である。テラークからリリースされた2003年のデビューアルバム「アナザー・マインド」以来、 ジャズ、クラシック、ポップスのジャンルを超えて、即興演奏をかつてない高みへと引き上げ続けるクリエイティビティーで、世界各国のリスナーと批評家を熱狂させてきた。10枚目のリーダーアルバムとなる最新CD「スパーク」は、既に批評家が高く評価しているトリオプロジェクトをフィーチャーしている。メンバーはコントラバスギタリスト、アンソニー・ジャクソン(スティーリー・ダン、ポール・サイモン、ミシェル・カミロ、オージェイズ、チック・コリアらと共演)とドラマー、サイモン・フィリップス(TOTO、フー、ジューダスプリースト、デイビッド・ギルモア、ジャック・ブルース)である。
1979年3月26日静岡県浜松市生まれ、上原ひろみは6歳よりピアノを習い始め、その年には初めてのリサイタルで演奏。最初のピアノ教師は上原に音楽のテクニックと直感の両方を磨くことを教えた。彼女の影響で上原はエロール・ガーナーやオスカー・ピーターソンら一流のジャズピアニストの音楽を知る。6歳でヤマハ音楽教室に参加し、作曲を始める。
1999年に米国に移り、ボストンのバークリー音楽院に入学。さらに音楽センスに磨きをかける。「音楽を見る目がものすごく広がったんです。」上原は語る。「ジャズが好きな人、クラシックが好きな人、ロックが好きな人、いろいろいますよね。みんな自分が好きなアーティストに傾倒して、「この人が一番」と言いますが、私はみんな素晴らしいと思うんです。どんなタイプの音楽でも壁を作らずにヘビーメタルからクラシックまで、何でも聴きます。」
上原のデビューCD「アナザー・マインド」は米国と日本で絶賛され、日本では10万枚の売り上げのゴールドアルバムを記録、 日本ゴールドディスク大賞をジャズ部門で受賞する。二枚目のアルバム「ブレイン」は2004年のサラウンド・ミュージック・アワードのホライゾン・アワード、スイングジャーナルの新人賞、ジャズライフのゴールドアルバム、HMVジャパンの最優秀ジャズアルバム賞、日本ミュージックペンクラブの日本人アーティスト賞を受賞。「ブレイン」は2005年のスイングジャーナルの読者投票でベストアルバムを受賞。2006年にはボストンミュージックアワードのベストジャズアーティストとギネスジャズフェスティバルの新人賞も受賞する。
2009年にはさらにいくつかのマイルストーンを成し遂げる。17歳の時に出会ったジャズピアニスト、チック・コリアと、世代と文化の違いを超えて、二枚組アルバム「デュエット」をライブ録音。またベテランベーシスト、スタンリー・クラークのアルバム「ジャズ・イン・ザ・ガーデン」にチック・コリアの共演者でもあったドラマー、レニー・ホワイトと共に参加する。
2014年にリリースされた「アライブ」ではアンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスをフィーチャーしたトリオプロジェクトを復活し。ダウンビート誌はこの素晴らしいトリオを「現在活動しているすべてのジャンルのグループの中で、最もエキサイティングなグループの一つ」と評した。「アライブ」ではフィリップスのパワフルながら叙情的なドラムと、ジャクソンのよどみなく流れてキラリと光るベースラインが、上原のオリジナルかつパッション溢れる即興演奏をしっかりと支えている。上原のイメージ豊かなオリジナル曲は、数々の感情や雰囲気を醸し出し、ソウルフルで複雑極まるリズムで。 この3人の息のあったところを余すところなく見せている。
「スパーク」は進化し続ける上原の音楽の現時点での最新作である。「常に学び続けたいんです。」と上原はダウンビート誌で語っている。「常に耳を大きく広げて、演奏しているすべての瞬間に新しいことを学ぶ準備をしていたいんです。」